プレスリリース
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【記者発表】高校生が困った時に友人に助けを求めやすいかは、仲間を積極的に助ける学級の雰囲気と関連
発表のポイント 高校生が困った時に他者に助けを求める行動(援助希求行動)は、積極的に他者を助ける学級の考えや行動(向社会性)と関連することが、中高校生に協力を得た大規模調査データから明らかになりました。 これまで、向社会性と援助希求行動の関連については、個人ごとの向社会性によるものか、所属集団の向社会性によるものか、明らかではありませんでした。そこで向社会性を、学級全体の平均と… More -
【記者発表】LLMの情報処理は感覚性失語症の脳活動と似ていた
発表のポイント 大規模言語モデル(LLM)はしばしば不正確な回答を流暢に返してくることがありますが、これはウェルニッケ失語症に代表される感覚性失語症の症状と似ていると言えます。 そこで本研究ではエネルギー地形解析という手法を用いて、失語症当事者の脳活動とLLM内の情報処理のダイナミクスを比較し、ウェルニッケ失語症とLLMの内部情報処理の類似性を発見しました。 本研究の成果は、生成AIに対… More―LLMと失語症との情報処理ダイナミクスの比較― -
【記者発表】思春期に男女のメンタルヘルス格差が拡大 -日英両国の出生コホート研究から明らかに-
公益財団法人東京都医学総合研究所 社会健康医学研究センターの山崎修道副参事研究員、西田淳志センター長、国立大学法人東京大学 大学院医学系研究科精神医学分野の笠井清登教授(東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN)主任研究者)らは、英国ロンドン大学キングスカレッジのジェンマ・ノウルズ講師と共同で、日英両国の若者におけるメンタルヘルスの男女格差について国際比較研究を… More
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ストレス応答から読み解く脳の雌雄差 ――早期ストレスが脳発達と脳機能へ及ぼす影響の雌雄差――
*この記事は東京大学大学院理学系研究科・理学部のサイトの転載です。
発表概要
東京大学大学院理学系研究科の榎本和生教授と産業技術総合研究所の植松朗主任研究員らによる研究グループは、幼若期の社会的孤立が脳発達と情動処理に及ぼす影響について、マウスを用いて研究しました。
本研究では3〜5週齢 (早期) または5〜7週齢 (後期) の社会的孤立ストレス(SIS)を受けた成体マウス脳を超高磁場のMRI(磁気共鳴画像法)… More
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【記者発表】数理モデルで探る神経回路の成熟メカニズム 千葉工業大学・東京大学・公立はこだて未来大学・東邦大学などの研究チーム、 スパイキングニューラルネットワークを用いて、臨界期における 抑制性成熟とガンマ帯域応答性向上の関係を示唆
[ 発表者 ] 松元唯吹(千葉工業大学 大学院情報科学研究科) 信川 創(千葉工業大学 情報変革科学部 情報工学科 教授/同大学数理工学研究センター 非常勤主席研究員/国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所児童・予防精神医学研究部 客員研究員) 金丸隆志(工学院大学 先進工学部 機械理工学科 教授/東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IR… More -
【記者発表】脳自身が生み出す活動と外界からの入力による活動を大脳神経回路が分離する新しいメカニズムを解明
発表のポイント 小型霊長類マーモセットの大脳皮質において低次視覚野と高次視覚野で自発活動(脳自身が生み出す活動)と視覚応答の空間的パターンを比較したところ、低次視覚野では自発活動と視覚応答のパターンが似ているが、高次視覚野に向かってパターンが異なってくる(直交化する)ことを発見した。 大脳皮質の階層的ネットワークが、自発活動と視覚情報を分離する新しいメカニズムを解明した。 &nb… More -
【記者発表】「遅い」のに高効率な情報処理技術を開発生体神経組織の動作を模倣した低消費電力なトランジスタの動作実証に成功
* この記事は東京大学大学院工学系研究科のプレスリリースサイトの転載です。
ポイント開発した生体神経組織の動作を模倣するトランジスタ
概 要
※原論文の図を引用・改変したものを使用しています。
国立研… More -
早期ストレスが雄マウスの注意欠陥を形成する
発表内容東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN)機構長、主任研究者であるハーバード大学のヘンシュ貴雄教授の研究室は、臨界期における不充分な養育が雄マウスの注意欠陥をもたらすという証拠を示しました。興味深いことに、雌マウスでは同様の影響は見られませんでした。注意欠陥の症状は、睡眠の乱れと前帯状皮質(ACC)におけるドーパミン受容体の不均衡な発現と関連していました… More
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【記者発表】シナプスの結びつきの強さが睡眠の量と質を一定に保つ仕組みに関与する
日々の睡眠の量と質を一定に保つ仕組みを調べるため、脳の神経細胞同士の結びつき(シナプス)を増強する分子ツールと、シナプスと脳の活動の関係を予測する数理モデルを開発しました。その結果、前頭葉でシナプスの結びつきが強くなると眠りが始まり、眠るとその結びつきが弱まることが分かりました。
私たちは睡眠不足になると、いつもより長く、そして深い睡眠を取って、全体的な量と質を一定に制御(恒常性を維持)しています。… More
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【記者発表】エムポックス感染者の隔離はどのように終了するのが良い? ~隔離終了タイミング検証のシミュレータを開発~
【本研究のポイント】 エムポックス感染者に対する現行の約3週間の隔離ガイドラインは、隔離期間を遵守した感染者からの95%以上の伝播防止が可能であり、妥当な措置であった。 個人のウイルス量を評価できる検査(従来のPCR検査など)の導入により、隔離期間を不必要に長くすることなく、効果的に管理する可能性が期待できる。 【研究概要】 国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学大学院理学研… More