2020年2月28日(日)に、IRCNと東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)、東京工業大学地球生命研究所(ELSI)による第6回合同一般講演会「起源への問い」が開催されました。 まず宇宙生物学・合成生物学(藤島皓介ELSI准教授)、神経科学・神経生理学(宮本浩行IRCN特任准教授)、理論物理(渡利泰山Kavli IPMU准教授)、の専門家による講演が行われました。

宮本特任准教授は「知性の源泉としての睡眠」についての講演をしました。記憶の定着や向上のためには眠り・睡眠が重要であり、ヒトは眠っている間に覚醒時の記憶を再構成するなどして、記憶を上手に利用することが出来るようになるらしいこと、赤ちゃんはより多くレム睡眠を取ることからもレム睡眠は脳の発達に寄与する可能性があるとの説明がありました。そのうえで、脳の発達と睡眠の関係性や、睡眠が脳機能を向上させるメカニズムを解明していきたいと将来の研究目標について語りました。
講演後には睡眠ということで見ている夢を脳を解析することで映像化できるのかについて質問があり、脳内の視覚野がどのように反応しているかをfMRIを用いて解析することで夢の内容の解読が出来はじめているとの説明がありました。

講演の後は政治学の専門家である東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター・リベラルアーツ研究教育院中島岳志教授をモデレーターに迎えて鼎談を実施しました。まずは睡眠中に覚醒時の経験を再現するとなると、ヒトの意思とは何と考えるかという問いについて、脳内で行われている膨大な情報処理のなかで意識として上がってくるのは氷山の一角であると考えられていること、そして睡眠中は意識的なコントロールが困難 なのでその人の本質的な意思が出てきている可能性もあるという説明がありました。さらに議論は進み、私とは何かということについては、もしかしたら夢のなかで自分の知らない自分を見ている、自分の知らない自分に遭遇しているのかもしれないという説明がありました。

今回は初めてのオンラインでの開催となりました。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
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