2025年2月4日、東京学芸大学附属高等学校の「科学見学実習」として生徒30名がIRCNを訪問しました。
講演では、黒田真史 IRCN特任助教が透明化技術を活用した最新のイメージング手法を紹介し、無数の細胞が織りなす生体内部の小宇宙を可視化する研究について解説しました。また、実際に透明化処理を施したマウス脳の細胞核を蛍光染色し、レーザーを照射して核が光る様子を観察していただきました。
講演後は、研究室・コアファシリティ見学を実施し、生徒たちは長井志江研究室、イメージングコア、ヒューマンfMRIコアの3つのグループに分かれて見学しました。
長井志江研究室では、中田星矢 特任研究員による研究紹介から始まりAIシステムを活用した認知発達の研究について学びました。生徒たちは、神経回路モデルを用いたロボットと絵を描く実験やASD(自閉スペクトラム症)視覚体験シミュレータを体験し、最先端の研究に触れました。また、異分野の研究者が集まる国際色豊かな研究室の特徴も紹介されました。
ヒューマンfMRIコアでは、岡田直大 特任准教授がMRIの仕組みを説明した後、脳の発達や変化がこころとどのように関係しているかについての研究を紹介しました。生徒たちはMRI装置を間近で見学し、金属を持って近づきその磁力の強さを実際に体感しました。
イメージングコアでは、視覚情報がどのように大脳へ伝わり、どのように表現されるのかについて根東覚 特任准教授から説明を受けた後、生きたマウスに視覚刺激を与えた際の脳内活動を、最新の光学イメージング装置で観察する実験の様子を見学しました。
最先端の研究に触れたり、研究者と直接対話したりすることで生徒たちの科学への関心をさらに深める貴重な機会となりました。




【研究室・コアファシリティ―見学】
長井志江研究室: https://developmental-robotics.jp/
ヒューマンfMRIコア: https://core.ircn.jp/humanfmri-core/
イメージングコア: https://ircn.jp/mission/people/satoru_kondo