
2026年3月12日、後藤由季子IRCN副機構長・主任研究者が学術上特にすぐれた論文、著書その他の研究業績に対して表彰される恩賜賞・日本学士院賞を受賞いたしました。
【研究題目】
細胞運命を制御するシグナル伝達の解明
【受賞理由】
細胞が状況に応じて運命を変えるメカニズムを一貫して追求し、生命現象を司る根本的なメカニズムをいくつも明らかにしてきました。まず、細胞の「増殖シグナル伝達」の中核を担うMAPキナーゼ経路の発見に大きく貢献し、癌治療等への道筋を拓きました。またMAPキナーゼ類似経路の研究をきっかけに、細胞質におけるタンパク質カルボキシル化修飾の存在を発見し、タンパク質膜トポロジーの新たな反転様式を明らかにしました。さらに、胎児期神経幹細胞が発生の時間軸に従い異なる種類の細胞を作り出す、細胞内シグナル伝達やエピゲノム等の主要機構を明らかにし、脳発生の理解に大きく貢献しました。そして「成体神経幹細胞」の胎児期起源細胞を世界で初めて発見し、成体期組織幹細胞と胎児期組織幹細胞の系譜が発生初期から既に分かれているという、旧来のドグマを覆す概念を提示しました。これらの成果を通じて、生命科学・医学の発展に大いに貢献しました。
【関連リンク】
恩賜賞・日本学士院賞(日本学士院ウェブサイト)
https://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2026/031201.html
後藤研究室
https://molbio.f.u-tokyo.ac.jp/


