2019年1月19日(土)、日本科学未来館コ・スタジオにてIRCNの清水久史特任助教によるマイクロ化学チップについてのトークセッションが開催されました。マイクロ化学チップとは数センチ角のガラスの基板上に髪の毛よりもかなり細い流路を作成したもので、この小さな空間で分離、合成といった化学プロセスを操作することができます。
清水特任助教からマイクロ化学チップを使うことによって、これまでの分析装置に比べて大きさはおよそ30分の1、分析時間は100分の1、必要な液体の量は1000万分の1になるという説明があると、参加した方々はその小ささと機能に驚き、思わず身を乗り出して見ている姿も見られました。
マイクロ化学チップで小型化できたらどんなふうに使ってみたいですかという問いを参加した方々に投げかけたところ、小型化された薬局を途上国に送りたいというような意見が寄せられ、薬は人や場所によっても効き方が違うので現地でマイクロチップを使ってオーダーメイド治療が出来るようになることが、自分が描く未来の医療の姿であるという説明が清水特任助教からありました。
また今後について清水特任助教はこれまで培った小さくする技術を使ってIRCNの脳科学研究に活用できる装置を開発したいという話をされていました。
今回は小学生を含むおよそ60名の方にご参加いただきました。ありがとうございました。