2024年10月29日(火)、東京大学福武ホールにて東京大学、帝京大学、理化学研究所の3機関の連携を推進することを目的として脳神経科学アライアンス(Alliance for Brain Science)設立シンポジウム「挑めアスリート脳の宇宙に 認知神経科学による新たな挑戦」を開催しました。

 本シンポジウムは、本アライアンスの第一歩として、東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN)、帝京大学先端総合研究機構(ACRO)、理化学研究所脳神経科学研究センター(理研CBS)が開始する「アスリート認知神経科学プログラム」の意義や、その将来計画を広く一般の方や関係者に紹介するとともに、スポーツ関係者のみなさまからの声を伺う機会として実施しました。
3機関の理事による開会のあいさつから始まり、脳神経科学アライアンスの覚書調印が執り行われました。

 本シンポジウムは2部構成となっており、第1部では3つの研究機関で脳の謎に挑む研究者が、それぞれの専門分野によるアプローチで、脳の仕組みやイップスが起きるメカニズムを探る講演を行いました。
第2部では日本ゴルフ協会の全面的な後援のもとイップスを実際に経験したプロゴルファーと研究者との特別鼎談を行いました。さらに「全国大学ラグビー選手権」においてチームを9連覇に導いた帝京大学の名指導者が講演を行いました。



開会のあいさつ「脳神経科学アライアンス設立に寄せて」


齊藤延人
東京大学 理事・副学長

冲永寛子
帝京大学 常務理事

宮園浩平
理化学研究所 理事




脳神経科学アライアンス覚書調印


左:影山龍一郎 センター長
理化学研究所脳神経科学研究センター(理研CBS)
 
中央:ヘンシュ貴雄 機構長
ニューロインテリジェンス国際研究機構
(WPI-IRCN) 

右:浅島誠 機構長
帝京大学先端総合研究機構(ACRO)




講演


『小鳥の歌制御と聴覚フィードバック』
岡ノ谷一夫
帝京大学先端総合研究機構(ACRO)
複雑系認知研究部門 教授

『獲得した技能の保持・発展を支える脳の
仕組み』

柴田和久
理化学研究所脳神経科学研究センター(理研CBS)
人間認知・学習研究チーム チームリーダー

『神経科学的な対イップス戦略』
渡部喬光
東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構
(WPI-IRCN)
主任研究者・准教授

特別対談 プロゴルファーとイップス


大江香織 プロゴルファー
中島和也 プロゴルファー

モデレーター
渡部喬光
東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構
(WPI-IRCN)
主任研究者・准教授


イップスが起きる瞬間を実演する大江香織プロ

特別講演


『多様化する学生意識へのアプローチ』
岩出雅之
帝京大学スポーツ局局長
スポーツ医科学センター副センター長・教授
ラグビー部元監督


アスリートと研究者、教育・スポーツ関係者、多くの一般のみなさまが一堂に会して交流する本シンポジウムは会場いっぱいにあふれるほどの来場があり盛会のうちに終了しました。

ご参加いただいたみなさまに心より感謝申し上げます。